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年越しデート 

年末。

会社の皆は帰省。

KENは少しやっておきたい仕事があり、
上司から会社の鍵を預かる。

「KENさん、明日は何時に来るんです?」

そう聞いてきたのは、今月入社したアヤカさん。

「実家、帰らないの?」

「はい、お正月は帰らないです」

…というわけで、大晦日の仕事仲間が出来た。

次の日。

年の暮れに、オフィスで黙々と仕事をする二人。

「腹減ったぁ」

「お腹空きましたね~」

「飯食いに行くか」

「行きますか」

2008年まで後3時間と迫ったところで仕事を止め、
まだこの街に不慣れなアヤカさんと中心部へ。

地下鉄でも良かったのだが、
イルミネーションを見たいと言う彼女のリクエストで、
人通りもまばらになった道を歩く。

中心部へ近づくと、
やたら外国人観光客が多い。

年末に海外旅行に行くのは世界共通か。

そんなことを考えながらあるいているうちに、
飲食店街につく。

大晦日は24時間営業します、
という店があったので、
そこに入る。

まずはサービスのスパークリングワインで乾杯。

KENもアヤカさんも、
年越しなんて関係ない、
という風だったのだが、
そんなサービスもあり、
自然と年越しデートらしくなってくる。

カウントダウンする間もなく年を越し、
再び乾杯。

聞いてみたかった質問を、
極力自然に。

「地元に彼氏さんとかいないの?」

「いたら今頃帰ってますって」

…だよな。

「手繋いでもいい?」

返事を聞く前に、
彼女の手を握る。

「どーしたんですか?
緊張する~」

と、笑うアヤカさん。

「もしかして…。
私、忘年会の帰りのタクシーの中で、
誰かと手を繋いでた記憶があるんですけど…」

「うん、俺」

「はぁ~、やっぱり(笑)
すいません~」

実は、数日前の忘年会の時に、
そんな出来事もあったのだった。

ただ、彼女は酔って記憶がないらしく、
ここで再現してみたのだった。

しきりに反省する彼女。

記憶がないのをいいことに、
ちょっとからかってみる。

「じゃあ、キスしたことも覚えてないんだぁ」

「えー、キスしました!?」

「うん」

「私から?」

「うん」

「わ~、ごめんなさい、ごめんなさい」

「嘘だよ」

「や~」

バシバシKENの太股を叩くアヤカさん。

そんな感じで、朝7時お開き。

彼女をマンションまで送り、帰宅。

良い予感がする、2008年の幕開けだった。

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